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〈2025年版〉安全衛生委員会のテーマ・議題サンプル1年分とNG例を紹介!

2023/01/17 (更新:2024/12/27)

サンポナビ編集部

「毎月の安全衛生委員会、テーマやネタ探しにひと苦労…」

 

そんな経験はありませんか?

 

この記事では、安全衛生委員会の議題や審議内容、テーマとなるサンプルを1年分をご紹介。

 

同時に、議題を選出する時のNG事例についても解説していますので、年間テーマを考える際の参考にしてください。

 

※衛生委員会の設置については、過去の記事衛生委員会を設置しよう<準備編>で解説しています。

 

 

<特集>この記事は連載です。他の記事もチェックしてみましょう!

 

STEP1.健康診断の実施
STEP2.ストレスチェックの実施
STEP3.安全衛生委員会の立ち上げ(テーマ選出) ← 今はここ
STEP4.産業医の選任

 

 

安全衛生委員会の議題、審議される内容は?

 

 

社内の安全衛生に関する計画や報告を審議する

安全衛生委員会、年間活動計画の審議については、骨子を事業者側で作成し、委員会で承認するスタイルが多いといわれています。

 

そして、安全衛生委員会では下記のような内容を優先順位をつけて報告、審議していきます。

 

  • ストレスチェック実施計画の審議
  • ストレスチェックの実施状況や組織分析結果の報告
  • 長時間労働の状況の報告と対応についての協議
  • 健康診断実施状況や結果の報告、共有
  • 職場のヒヤリハット事例報告
  • 災害報告(労災発生事例の共有)
  • ケガや病気の報告
  • 休職者の報告
  • 前回の指摘からの改善報告
  • 産業医からの衛生講話※(5分~10分程度)

 

※衛生講話とは

産業医が、健康管理や衛生管理を目的に、社員に向けて実施する研修のことです。企業の希望に応じて行うもので、頻度・開催方法などが法に定められているものではなく、健康教育の一環として企業・組織の自発的な要望により開催されるものです。

 

 

安全衛生委員会で議題となる1年分のテーマとスケジュールの例

 

 

安全衛生委員会のテーマを決める際のポイント

委員会のテーマを考える際は、その季節にはどういった事故や健康被害が起きやすいかを考え、年間スケジュールを立ててみましょう。

 

 

2025年版:安全衛生委員会の年間スケジュール・1年分のテーマサンプル(例)

 

安全衛生委員会のテーマ選出時に重要なのは、それぞれの企業にあった議題を作成することです。

 

日頃の調査をしっかり行い、職場の悩みや問題に即したテーマを挙げられるようにしましょう。

 

●安全衛生委員会のテーマ例

 

1月
・高血圧について
・うつ病・うつ状態について
2月
・花粉症について
・頭痛の種類とメカニズム
3月
・女性特有の病気について
・職場での防災対策
4月
・安全衛生に関する基本知識
・安全衛生教育(新入社員向け
5月
・熱中症予防について
・禁煙の推進
6月
・職場でできるストレッチや準備体操
・歯の衛生について
7月
・転倒・転落防止について
・メタボリックシンドロームについて
8月
・朝食の重要性について
・アサーションについて
9月
・ストレスチェックについて
・快適な睡眠
10月
・長時間労働の防止と健康障害対策
・健診後の医療機関受診の重要性
11月
・インフルエンザやノロウイルスなど感染症の予防
・ストレスチェックの活用
12月
・パワーハラスメント
・自律神経失調症について

 

 

 

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以下の記事では、議事録の作成から保管方法などをやさしく解説していますので、ぜひご一読ください。

 

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安全衛生委員会、テーマ選出時のNG事例

 

 

産業医にすべてを丸投げするのはNG

基本的には企業が安全衛生委員会を開催し、産業医は議題についてアドバイスや意見を述べる立場となります。

 

産業医が年間スケジュールや、議事録の作成などを行う必要はありません。

 

しばしば「先生、何をすればいいんでしょう?」と企業側が産業医に丸投げしているケースがありますが、衛生委員会はあくまで企業主導で行うべきものです。

 

だからといって、産業医であれば誰でも良いというわけではありません。

 

何もしない産業医は、「名義貸し産業医」と呼ばれ、そのことが労基署に指摘されれば安全配慮義務違反に問われる可能性もあります。

 

ですから、その産業医を選任する際は、その産業医が頼れるかどうかをよく見極める必要があるのです。

 

個人が特定されるような事例をテーマにすることは避ける

例えば、「●●部の●●さんですが、たぶんメンタルがやられてるんだと思うんですよ。なんとかしないと……」など、個別の従業員の事例を持ち出して議題にするのはNGです。

 

個人の健康情報は重要な個人情報であり、衛生委員会では個人が特定されないように配慮する必要があります。

 

もし、どうしても相談したいのであれば、会議の場でなく、個別に産業医または衛生管理者または人事・総務の担当者に相談しましょう。

 

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この記事の著者

サンポナビ編集部

サンポナビ編集部

企業の産業保健を応援する『サンポナビ』編集部です。産業医サポートサービスを提供している株式会社エムステージが運営しています。 産業医をお探しの企業様、ストレスチェック後の高ストレス者面接でお困りの企業様は、ぜひお問い合わせボタンからご相談ください。

 

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