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〈2026年版〉安全衛生委員会のネタ・議題1年分とNG例を紹介!テーマ切れの解消に

(更新:2025/12/17)

サンポナビ編集部

1年分のサンプルまとめ 安全衛生委員会のテーマ
1年分のサンプルまとめ 安全衛生委員会のテーマ

「毎月の安全衛生委員会、テーマやネタ探しにひと苦労…」

 

そんな経験はありませんか?

 

この記事では、安全衛生委員会の議題や審議内容、テーマとなるサンプルを1年分をご紹介。

 

同時に、議題を選出する時のNG事例についても解説していますので、年間テーマを考える際の参考にしてください。

 

 

マンネリ打破のための「ネタ選び」3つのコツ

 

委員会のテーマを選ぶ際、単に法令をなぞるだけでは効果が薄れます。以下の3つの視点を持つことで、一気に委員会の注目度が高まります。

 

1.「時事ネタ」を絡める: 季節の健康リスク(熱中症、インフルエンザ)、最近の社会的な労災ニュース、法改正(化学物質規制など)を絡める。

 

2.「参加型」にする: 議長や衛生管理者が一方的に説明するのではなく、チェックシート、ディスカッション、職場巡視の結果報告など、労働者代表も意見を出しやすい形式にする。

 

3.「数字」で現状を伝える: 健康診断の有所見率、残業時間、ストレスチェックの結果など、自社のリアルなデータを元に議論する。

 

 

 

まずは年間計画を策定!12か月分のネタ一覧

 

1月 【転倒防止】凍結・積雪時の事故予防について

 

【生活習慣】年末年始で乱れた食生活・飲酒習慣の健康リスク

2月 【火気・電気】冬場の暖房器具、電気配線による火災リスクチェック

 

【生産性向上】花粉症によるプレゼンティーズムの損失把握と対策強化

3月 【防災】異動・退職に伴う緊急連絡網の更新と安否確認フローの見直し

 

【メンタル】年度末の業務過多による疲労蓄積とストレスケア

4月 【教育】新入職者向け安全衛生教育の計画とKYT(危険予知訓練)の実施

 

【メンタル】「五月病」予防のための職場コミュニケーション活性化

5月 【運動習慣】職場でできるストレッチや準備体操の導入検討

 

【熱中症】熱中症警戒アラート発令時の作業ルールの徹底と休憩場所の整備

6月 【避難経路】梅雨時の浸水・水害リスクを想定した避難経路と対策

 

【食中毒】梅雨時の食中毒予防と職場内の衛生環境の維持

7月 【転倒・転落防止】汗による床の滑り、夏休み前後の注意力低下について

 

【睡眠】睡眠の質を高めるための職場からのアプローチ

8月 【女性の健康】女性特有疾患の早期発見と理解促進

 

【生活習慣】夏季休暇後の生活リズム調整と冷房による体調不良対策

9月 【防災】台風・地震などの自然災害発生時の行動マニュアルと安否確認訓練

 

【生活習慣】秋の味覚を活かした食生活改善指導

10月  【健康管理】健診後の医療機関受診の重要性と未受診者へのアプローチ

 

【感染症】冬季のインフルエンザワクチン接種推奨と予防計画

11月  【メンタル】ストレスチェックの結果を活用した職場改善計画の立案

 

【感染症】インフルエンザ・ノロウイルス対策と職場内の衛生環境チェック

12月 【整理整頓】年末の大掃除を活用した安全点検と整理整頓ルールの見直し

 

【メンタル】年末の飲酒運転・ハラスメント防止

 

毎月の委員会活動を形骸化させず、実効性を持たせるには、季節ごとのテーマに加え、自社の課題に合わせたテーマ設定が不可欠です。

 

ここからは、委員会の議論を具体的なアクションに直結させるため、「安全管理」「メンタルヘルスと健康管理」「多様な働き方」「健康経営」の4つの重要カテゴリに分けて、すぐに使える具体的な議題とアクションを紹介します。

 

事故ゼロを実現!実践的な安全管理テーマ

 

議題 具体的なアクション
職場のリスクアセスメント 部門ごとに、日常業務に潜む「転倒」「挟まれ」リスクを特定し、対策を発表し合う。
ヒヤリハット事例の共有と検証 過去3ヶ月の報告事例を掘り下げ、対策の実施状況と、その後同種の事故が起こっていないかを検証する。
安全標識・掲示物の有効性チェック 委員会で職場を巡視し、「標識が古すぎる」「読まれていない」標識をピックアップし、デザイン刷新を提案する。
地震・災害時の避難経路と安全確保策の見直し 避難経路図の現状確認と、在宅勤務者が被災した場合の安否確認フローを明確化する。
緊急時対応訓練(火災・負傷)のフィードバック 訓練後の反省点を共有し、特に初期消火や通報連絡体制の問題点を洗い出す。
安全帯・保護具の正しい使い方と点検 実際に保護具を持ち寄り、正しい装着方法や日常点検のデモンストレーションを実施する。

 

心身の不調を防ぐ、メンタルヘルスと健康管理テーマ

 

議題 具体的なアクション
50人未満事業場のストレスチェック導入 2028年施行予定の50人未満の事業場もストレスチェック義務化に備え、自社に最適な実施体制やツールの選定を行う。
アンガーマネジメントとハラスメント防止 怒りの感情のコントロール方法や、相手の気持ちを害さない伝え方(アサーション)の簡単な研修動画を視聴する。
睡眠と疲労回復の重要性 産業医から、睡眠負債が業務パフォーマンスとメンタルヘルスに与える影響についてレクチャーを受ける。
コミュニケーション促進のための施策 部署間の風通しを良くするための具体的なアイデア(シャッフルランチ、メンター制度など)を募集し、審議する。
過重労働の原因分析と対策 業務フローを見直し、ムダな会議や手続きを削減するなど、「業務効率化」の側面から過重労働を議論する。

 

多様な働き方を実現するための新たなリスクテーマ

 

議題 具体的なアクション
テレワーク中の健康チェックリスト 自宅の作業環境(机、椅子、照明)のチェックリストを策定し、委員が実際に試用して改善点を洗い出す。
IT眼精疲労(VDT障害)予防のための休憩ルール 休憩時間(例:1時間ごとに10分休憩)の推奨や、効果的な目のストレッチ方法を全社に周知する計画を立てる。
「いつ・どこで」働くかに関するルールの明確化 テレワーク時の緊急連絡体制、業務時間外のメール対応ルールなど、曖昧になりがちな部分の明確化を図る。
仕事と健康の両立支援 がん治療中や持病を持つ従業員が、仕事の負荷を調整するため在宅勤務やフレックスタイムの導入を検討する。

 

経営層に響く健康経営推進テーマ

 

議題 具体的なアクション
産業医面談の活用促進策 産業医の勤務時間や面談の申し込み方法を改めて周知し、

敷居を下げるための広報戦略を検討する。

禁煙・卒煙支援プログラムの策定 喫煙率低下に向けた具体的なインセンティブや、外部の禁煙サポートプログラムの導入を検討する。
健康経営の目標設定と進捗確認 自社の健康経営の指標(例:運動習慣率、有給休暇取得率など)に対する現在の達成度を確認し、次の具体的な行動目標を決める。
腰痛予防・体操の導入と効果測定 職場でできる簡単なストレッチや体操を委員会で選定し、効果測定期間を設けて導入を検討する。
健康情報の正しい取り扱い 従業員の健康情報を扱う上でのプライバシー保護と、情報共有の適切な範囲についてルールを確認する。

 

 

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安全衛生委員会、テーマ選出時のNG事例

 

 

産業医にすべてを丸投げするのはNG

基本的には企業が安全衛生委員会を開催し、産業医は議題についてアドバイスや意見を述べる立場となります。

 

産業医が年間スケジュールや、議事録の作成などを行う必要はありません。

 

しばしば「先生、何をすればいいんでしょう?」と企業側が産業医に丸投げしているケースがありますが、衛生委員会はあくまで企業主導で行うべきものです。

 

だからといって、産業医であれば誰でも良いというわけではありません。

 

何もしない産業医は、「名義貸し産業医」と呼ばれ、そのことが労基署に指摘されれば安全配慮義務違反に問われる可能性もあります。

 

ですから、その産業医を選任する際は、その産業医が頼れるかどうかをよく見極める必要があるのです。

 

個人が特定されるような事例をテーマにすることは避ける

例えば、「●●部の●●さんですが、たぶんメンタルがやられてるんだと思うんですよ。なんとかしないと……」など、個別の従業員の事例を持ち出して議題にするのはNGです。

 

個人の健康情報は重要な個人情報であり、衛生委員会では個人が特定されないように配慮する必要があります。

 

もし、どうしても相談したいのであれば、会議の場でなく、個別に産業医または衛生管理者または人事・総務の担当者に相談しましょう。

 

 

 

毎月の安全衛生委員会で報告しなければいけないことは

 

安全衛生委員会では下記のような内容を優先順位をつけて報告、審議していきます。

 

  • 長時間労働の状況の報告と対応についての協議
  • 健康診断実施状況や結果の報告、共有
  • ストレスチェック実施計画の審議
  • ストレスチェックの実施状況や組織分析結果の報告
  • 職場のヒヤリハット事例報告
  • 災害報告(労災発生事例の共有)
  • ケガや病気の報告
  • 休職者の報告
  • 前回の指摘からの改善報告
  • 産業医からの衛生講話※(5分~10分程度)

 

※衛生講話とは

産業医が、健康管理や衛生管理を目的に、社員に向けて実施する研修のことです。企業の希望に応じて行うもので、頻度・開催方法などが法に定められているものではなく、健康教育の一環として企業・組織の自発的な要望により開催されるものです。

 

 

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この記事の著者

サンポナビ編集部

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